【第293回東南アジア考古学会例会のお知らせ】
第293回東南アジア考古学会例会
開催日時:2024年10月19日(土)14時00分~15時30分
発表者:石井治一(公益財団法人埼玉県埋蔵文化財調査事業団)
題目:「日本出土ベトナム無釉陶器における生産窯の再検討―長胴容器の製作技術を中心に―」
概要:
日本の中近世遺跡のうち、対外交易にかかわったとされる遺跡では、ベトナム無釉陶器がごくわずかに出土する。日本で出土するベトナム無釉陶器は、物資を運搬するためのコンテナとして、ベトナムから日本に運び込まれたものと推測されている。
日本出土ベトナム無釉陶器のなかで、日本全体で、最も多く確認されるのがベトナム中部産とされる長胴容器である。ベトナム中部産とされる長胴容器は、港との関係などから、主にミースェン・フックティク窯跡群やタインハー窯跡群で生産された製品と考えられてきた。
一方で、日本出土ベトナム長胴容器は、出土量が少ないものの、個体ごとで形状や胎土などの製作技術に差異がある。このベトナム長胴容器における製作技術の差異に関しては、時期や工人、ないしは生産地の差である可能性が指摘されてきた。しかし、いまだ結論に至ったものはない。
本発表では、日本出土ベトナム無釉陶器のうち、中部産とされる長胴容器に注目し、形状や胎土などの製作技術を中心に分析を行う。また、ベトナム中部の窯跡出土品や表採品とも比較を行い、製作技術に基づいて、日本出土ベトナム無釉陶器における生産窯の再検討を行う。
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問い合わせ先:
東南アジア考古学会例会担当委員
jssaaseminar★gmail.com
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